放置自動車を撤去するまでの流れ
放置自動車の撤去は、単にレッカー車で移動すれば終わり、というものではありません。
私有地・月極駐車場・コインパーキング・商業施設・マンション駐車場などに車が長期間置かれている場合でも、車両は所有者・使用者の財産です。そのため、警察への確認、写真記録、警告書の貼付、所有者・使用者の調査、関係者への通知などを行い、後日のトラブルを防ぐ形で進める必要があります。
ビッグエイトでは、放置車両の状態や駐車場の状況に応じて、段階を踏んで対応しています。 このページでは、放置自動車を撤去するまでの一般的な流れを、実務に近い形でご説明します。
放置自動車撤去の基本的な流れ
当社では、放置車両の状況に応じて、概ね次のような流れで対応しています。
- ご相談・車両状況の確認
- 警察への事件性確認
- 写真記録・現地状況の確認
- 警告書の貼付
- 所有者・使用者情報の調査
- 所有者・使用者・関係者への通知
- ローン会社・リース会社等の確認
- 反応がない場合の撤去判断
- 車両の搬出・保管・解体処分
- 解体完了・処分完了の報告
放置自動車の撤去で大切なのは、「車を動かすこと」だけではありません。
警察への相談、写真記録、警告書、所有者・使用者への通知などを残し、あとから「なぜ撤去せざるを得なかったのか」を説明できる状態にしておくことが重要です。
1ご相談・車両状況の確認
まずは、放置されている車両の状況を確認します。
確認する主な内容
- 車が置かれている場所
- 放置されている期間
- ナンバープレートの有無
- 車検ステッカーの期限
- タイヤの空気抜け、ガラス破損、事故跡などの状態
- 駐車場の種類(コインパーキング・月極駐車場・商業施設の駐車場等)
- 契約者や使用者が分かっているか
- 土地所有者・管理会社・駐車場管理者との関係
- 過去に警告書や通知を出しているか
- 所有者や使用者から連絡があったか
月極駐車場、コインパーキング、商業施設の無料駐車場、マンション・アパートの共同駐車場など、車が置かれている場所によって必要な確認事項は変わります。
同じ「放置車両」でも、契約者が分かっている車、所有者が不明な車、ナンバーがない車、ローン会社名義の車、相続放棄が関係する車など、対応方法が異なります。
2警察への事件性確認
放置自動車を撤去する前に、まず警察へ相談し、事件性や盗難車の可能性がないかを確認することが重要です。
特に注意が必要な車両
- ナンバープレートが外されている
- 窓ガラスが割られている
- 車内が荒らされている
- 事故車のような状態で置かれている
- 突然、駐車場に乗り捨てられた
- 所有者や使用者がまったく分からない
警察に相談した結果、盗難車や事件性のある車両と判断された場合には、警察側で対応してくれることがあります。一方で、事件性がないと判断された場合には、民事上の問題として、駐車場管理者や土地所有者側で対応を進める必要があります。
3写真記録・現地状況の確認
放置車両の撤去では、写真記録が非常に重要です。 写真は、単に車の見た目を残すためだけではなく、あとから「本当に放置されていたのか」 「どのような状態だったのか」「警告書を貼ったのか」「撤去前後で何が変わったのか」を説明するための記録になります。
撮影しておきたい主な写真
- 車両全体の写真
- 前後左右から見た写真
- ナンバープレート
- 車検ステッカー
- タイヤの状態
- ガラス破損や車体損傷の状態
- 車内に見える荷物の状態
- 駐車場内での位置関係
- 警告書を貼付した後の写真
- 撤去作業前後の写真
写真を撮る際は、車両だけでなく、周囲の状況も分かるように撮影しておくと、駐車場内でどの場所に放置されていたかを説明しやすくなります。
また、車内の荷物については、勝手に取り出したり処分したりせず、外から確認できる範囲で記録することが基本です。
写真の撮り方については、普通車の写真撮影について、軽自動車の写真撮影についてもご確認ください。
4警告書の貼付
車両の所有者・使用者に対して、「このまま連絡がない場合には撤去を検討する」という意思表示をするため、車両に警告書を貼付します。
警告書に記載する主な内容
- 車両が長期間放置されていること
- 土地所有者または管理者が困っていること
- 一定期間内に連絡してほしいこと
- 連絡がない場合、撤去・保管・処分を検討すること
- 連絡先
- 貼付日
当社では、警告書を貼ってすぐに撤去するのではなく、原則として一定期間の猶予を置いたうえで、次の対応を検討します。
警告書を貼る際には、ガムテープなどで車体を傷つけないように注意が必要です。フロントガラスやドアガラスなど、車体に損傷を与えにくい方法で貼付し、貼付後の写真を残しておきます。
警告書の見本は、こちらからご確認いただけます。
5所有者・使用者情報の調査
警告書を貼っても連絡がない場合には、車検証情報などから所有者・使用者の確認を進めます。
普通車の場合は、登録事項等証明書により、車検証上の所有者・使用者を確認できる場合があります。軽自動車の場合は、普通車とは手続きや名称が異なりますが、所定の書類を用意することで、軽自動車検査協会で車両照会の書類を取得し、車検証情報を確認できる場合があります。
また、駐車場の契約者と車の所有者・使用者が異なることもあります。放置自動車の撤去では、「駐車場の契約者」「車検証上の所有者」「車検証上の使用者」「実際に車を置いた人」が別々である可能性を前提に確認することが大切です。
所有者情報の調査については、放置自動車の所有者情報の調査もご確認ください。
6所有者・使用者・関係者への通知
所有者・使用者が確認できた場合には、車両が放置されている状況を通知します。
通知で伝える主な内容
- 車両がどこに放置されているか
- いつ頃から放置されているか
- 駐車場や土地の管理に支障が出ていること
- 一定期限までに連絡または移動してほしいこと
- 連絡がない場合、撤去・保管・処分を検討すること
- 撤去後の費用負担が発生する可能性があること
電話や訪問で連絡を取る場合でも、日時・相手・内容を記録しておくことが重要です。書面で通知する場合には、発送日、宛先、文面の控え、配達状況などを残しておくと、後から説明しやすくなります。
相手が連絡に応じる場合には、車両の撤去について承諾書や覚書を取り交わすこともあります。
7ローン会社・リース会社等の確認
車検証上の所有者がローン会社、信販会社、リース会社などになっている場合には、所有権留保やリース契約が関係している可能性があります。
この場合、実際に車を使用していた人と、車検証上の所有者が異なるため、通常の放置車両とは別の注意が必要です。
ローン会社やリース会社に対しては、車両が長期間放置されていること、駐車場管理に支障が出ていること、今後の対応について確認したいことを通知します。
8反応がない場合の撤去判断
警告書の貼付、所有者・使用者への通知、関係先への確認を行っても反応がない場合には、撤去を検討します。ただし、反応がないからといって、すぐに自由に処分できるわけではありません。
撤去判断の前に確認すること
- 警察への相談記録があるか
- 写真記録が残っているか
- 警告書を貼付しているか
- 一定期間の猶予を置いているか
- 所有者・使用者の調査を行っているか
- 通知や連絡の記録があるか
- ローン会社やリース会社が関係していないか
- 車内の荷物や残置物の状況を確認しているか
当社では、これらの確認を行ったうえで、撤去してよい状況かどうかを判断します。
所有者・使用者が現在も車を使用している形跡がある場合や、本人が「撤去に同意しない」と明確に主張している場合には、通常の放置車両として撤去できないことがあります。
9車両の搬出・保管・解体処分
撤去できる状況が整った場合には、積載車などで車両を搬出します。
車両の状態によっては、鍵がない、ハンドルロックがかかっている、タイヤの空気が抜けている、車体が動かない、駐車場が狭いなど、通常の引取よりも作業が難しくなることがあります。
撤去作業で注意すること
- 周囲の車両や建物を傷つけないこと
- 駐車場の地面や設備を損傷しないこと
- 車両の状態を作業前後で記録すること
- 車内の荷物を勝手に取り出さないこと
- 撤去した日時と作業内容を記録すること
撤去後は、車両の状態や事案の内容に応じて、一定期間保管する場合と、解体処分へ進める場合があります。自動車として再使用できない車両については、自動車リサイクル法に基づき、適正に解体処分を行います。
10解体完了・処分完了の報告
車両の処分が完了した後は、必要に応じて、依頼者様へ処分完了の報告を行います。
報告する主な内容
- 撤去日
- 車両の情報
- 撤去場所
- 処分方法
- 解体処分を行った旨
当社では、自動車リサイクル法に基づく適正処理を行い、解体完了後にはその旨をご報告しています。放置自動車の撤去では、撤去作業そのものだけでなく、撤去後に「どのように処分したのか」を説明できることも重要です。
放置自動車撤去で特に注意すべきこと
放置車両の対応では、次のような行為はトラブルにつながる可能性があります。
- 警察に相談せず、いきなり撤去する
- 所有者や使用者を確認せずに処分する
- 車内の荷物を勝手に取り出す
- 工具でドアを開ける
- ナンバープレートを外す
- 警告書や通知の記録を残さない
- 所有者や使用者から反対されているのに処分する
- ローン会社名義の車を十分な確認なく処分する
特に、車内の荷物、ナンバープレート、車検証、個人情報が分かる書類などは、勝手に触ることで別のトラブルにつながることがあります。
放置されているように見える車でも、所有者・使用者・契約者・ローン会社・相続人など、複数の関係者が存在する場合があります。そのため、状況を一つずつ確認し、記録を残しながら進めることが大切です。
ケースによって対応方法は変わります
放置自動車といっても、すべて同じ手順で撤去できるわけではありません。
月極駐車場、コインパーキング、商業施設・店舗の無料駐車場、マンション・アパートなどの集合住宅では、それぞれ確認すべき相手や、警告書・通知書の出し方、撤去までの進め方が異なります。
たとえば、月極駐車場では「駐車場契約者」と「車の所有者・使用者」が同じとは限りません。コインパーキングでは、駐車料金の未納が続いていても、利用規約・駐車状況・警告書・所有者調査などを組み合わせて対応する必要があります。
また、商業施設や店舗の無料駐車場では営業上の支障、集合住宅では入居者・退去者・管理組合・管理会社との関係も問題になります。詳しい対応方法は、各ケース別ページをご確認ください。
当社が大切にしていること
廃車買取りビッグエイトでは、放置自動車の撤去において、単に「車をどかす」だけではなく、後日説明できる形で進めることを重視しています。
そのため、写真記録、警告書、通知書、電話・訪問の記録、撤去作業の記録などを残し、所有者・使用者・駐車場契約者・ローン会社など、関係者が分かる場合には、できる限り確認や通知を行います。
撤去後は、車両の状態や事案の内容に応じて、保管・解体処分まで適正に進めます。
放置車両の問題は、時間が経つほど解決が難しくなることがあります。「誰の車か分からない」「警告書を貼っても反応がない」「ローン会社名義になっている」「契約者と連絡が取れない」などでお困りの場合は、早めにご相談ください。
放置自動車撤去のご相談について
放置自動車の撤去では、車両の状態、駐車場の種類、所有者・使用者の確認状況、警察への相談履歴、通知の有無などによって、必要な対応が変わります。
お問い合わせの際には、分かる範囲で次の情報をお知らせください。
- 車が置かれている都道府県・市区町村
- 駐車場の種類
- 放置期間
- ナンバーの有無
- 車名や車種
- 車検ステッカーの期限
- 警察への相談状況
- 所有者・使用者・契約者が分かるか
- これまでに警告書や通知を出したか
- 車両の写真
写真がある場合は、車両全体、ナンバー、車検ステッカー、タイヤの状態、駐車位置が分かるものをお送りいただくと、状況確認がスムーズです。
放置自動車の撤去でお困りの方は、廃車買取りビッグエイトまでご相談ください。
状況を確認したうえで、撤去までの進め方をご案内いたします。